賃下げ!?

歴史的な賃上げが行われた今年の春闘、大企業においては昨年から続けての大幅増となりニュースでもよく取り上げられましたが、大企業と一部の中小企業以外は価格転嫁が出来ずに苦しい経営を強いられている事も併せて報じられていました。そんな中小・零細企業の賃上げには恐ろしい(悲しい)実態があった様です。

ボーナスカット

どこまで多くの会社で行われているか分かりませんが、実際に行われている会社は結構多い様です。賞与の支給額に「基本給の何ヶ月分」という基準を設けている会社は多いのではないでしょうか。賃上げにより基本給が上がれば賞与も上がると考えている人は多いかもしれませんが、そこに落とし穴がありました。毎年支給されているから当たり前の様に有るモノだと思っているかもしれませんが、賞与は法的に支給が義務付けられている訳ではありません。雇用契約書や就業規則にしっかりとした明記があれば契約違反で訴える事は出来ますが、明記が無ければ支払い義務はナシ「賞与あり」だけの場合は少額でも契約を守った事になります。基本給を上げてもその12倍の額を賞与から差し引いて支給すれば会社の負担は前年と変わりません。

残業代削減

次に行われているのが残業代の削減です。実際に残業をしているのに支払わない場合は契約違反(ブラック企業)で訴えられますが、短時間のパートやアルバイトを雇い総時間は変えずに残業時間を減らし総支給額を抑えに掛かります。残業が常用的に発生している状態は働き方として望ましい形ではないので会社側が改善努力をしていると言えますが、賞与同様に残業代ありきで生活を考えている人は多いです。パート・アルバイトなどで単価を抑えるより、残業代を払っても慣れた従業員の方が効率良く仕事が出来るから総額で見れば変わらないと思うかもしれませんがそんな事はありません。
一つは正社員の単価(時給)はかなり高いと言う事です。基本給に諸々の手当を含める方法で実際の基本給を少なくしていれば少し変わりますが、そうでなければ残業代を割増した正社員の単価はアルバイトの1.5倍を超える事がほとんどでしょう。(人や地域によっては2倍もあり得る)
つまり1.5倍以上の仕事量が必要になると言う事です。全くの素人と比べれば倍の作業量をこなす事は出来ますが、多少なりとも経験をした人の1.5倍速で仕事を進める事はほぼ不可能です。そもそもそれが出来るなら始めからやっていると思います。
もう一つはすでに8時間働いた人が同じ速度やモチベーションを維持する事は難しいです。人によると言われればそうかもしれませんが、それが難しい(出来ない)から法律で労働時間や休憩時間が定められているのです。

実態

中小・零細企業の賃上げの裏にはこうした事情がある事がほとんどです。2023年の冬のボーナスを支給しなかった企業とそもそもボーナスが無い企業を併せると50%を超えています。それなのに2024年春に賃上げをするとどうなるか、火を見るよりも明らかだと思います。その数ヶ月で取引先が料金を上げてくれたり、生産性が急激に向上でもしない限り利益を減らし、内部留保を使い、最悪の場合は借金をして賃上げをするしかありません。おそらく多くの中小・零細企業はそうして凌いでいると思います。

終わりに

物価高で生活が苦しくなるのは分かりますが、経営者は借金をしてまで賃上げをする義務はあるのでしょうか。会社が倒産しても借金の肩代わりをする訳でもない従業員が「給料上げろ」って無責任じゃないでしょうか。ただ目の前の仕事をこなしているだけの人にそんな権利があるのか(残念ながら日本ではその権利が有るのですが)。中小零細企業の経営者がもう少し報われる状況にならないと本当の賃上げはやって来ないと思います。

経営者が苦しくても自分の給料が上がれば満足ですか?企業経営は自己責任で。
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