減配、減配、減配

米国高配当御三家(SPYD、VYM、HDV)の分配金が発表されました。ホルダーの皆さんにとっては少し残念な結果でした。高配当系はどこまで我慢するか(もしくは気にしないか)が勝負の分かれ目になる為、四半期毎の分配金チェックはもちろん、株価にも厳しい目を向ける必要があると思います。米国株でこれら以上の目ぼしい配当銘柄は見当たらない(個別株は除く)為、ホルダーは我慢を強いられる事になるかもしれません。
今回はこれらの銘柄の配当状況とポイントを見て行きましょう。

SPYD

SPYDの2024年3月の分配金は1株あたり$0.372942で前年同月比で-3.74%の減配になりました。減配は残念ですが、直近の配当利回り4.63%はこれまでの平均とほぼ一緒の為、悲観する内容ではありません。この銘柄は株価の変動や利回りに惑わされず分配金額のみに注目する方がいいでしょう。増配系ではありませんが、上げ下げを繰り返しながらも少しずつ増えている印象なので長く持ち続けてあわよくば下落時の買い増しを狙う事で利回りを高める必要があります。

VYM

VYMの2024年3月の分配金は1株あたり$0.6555で前年同月比で-8.6%の減配となりました。これは非常に残念な結果でホルダーの皆さんもショックを受けているのではないでしょうか。あくまでも高配当で増配が確約されている訳ではありませんが、10年以上に渡り増配が続いており第一四半期に限れば2020年の1回以外は増配されていたので今回の結果はショックでした。ただし、直近の配当利回りは3.54%と過去10年平均では上位ですし、何よりも長期で見れば株価が成長しているので大丈夫だと信じたいです。SPYDとは違い買うタイミングが難しい銘柄なので割安を狙うよりも配当利回りが何%で納得出来るかで判断するのが良いでしょう。

HDV

HDVの2024年3月の分配金は1株あたり$0.835487で前年同月比で-19.8%の減配となりました。中々厳しい結果でホルダーの皆さんにとっては耐え時と言ったところでしょうか。HDVに組み入れられている企業は他社に比べて優位性のあるビジネスモデルかつ財務の健全性でスクリーニングされているので業績に多少の影響(予想を下回る事)があってもある程度のところで踏ん張りが効くと言えます。ここ最近のHDVの四半期分配金は似通った法則はなく前年同月と比べてもマチマチの展開です。年間通して維持していると言う状況なので今回の減配で見限る必要な無いと思います。

買うべきなのか

減配とはいえ、これら3種のこれまでの配当金実績を考えれば見限るべきではないと考えますが、さらに買い増す様な株価でもありません。そして直接ETFを購入するならば現在の為替も考慮する必要があります。現状維持がベターでしょう。配当金生活を考えるならば選択肢としては悪くないですが、枠の上限(1,200万円)が決まっているNISA口座で運用する必要は無いと思います。ある程度の増配と多少の株価成長があったとしてもNISA枠だけでは配当金は月10万円まで到達しないでしょう。それだけで生活する事は難しいのでNISA枠はもう少し株価成長の見込める銘柄に投資して増えた資金で高配当ETFに特定口座で投資する方が効率が良いと思います。今現在、配当が無くても生活・投資が可能であるならそうすべきでしょう。

まとめ

高配当投資の難しさを痛感する様な結果でした。一方でVIG(米国増配ETF)は2.7%の増配でした。通年の増配率から見ると少し物足りなさは感じますが年初来で株価も7.6%高となっており増配と株価成長を見事に達成しています。VOOやVTIも増配と株高を記録しておりインデックス優位の三ヶ月だったと言えます。日銀のマイナス金利解除によって為替が円高に振れる可能性がある為、ドルで配当を貰っても円換算では実質減配になる可能性は高いです。配当金の増配ではそれを相殺するには至らずやはり株価成長の力が不可欠だと思います。御三家(SPYD ・VYM・HDV)のここ10年の株価成長は年平均で約4~6%で増配も微々たるものならば乗り換えを検討する必要はあると思います。

高配当投資はバカでは出来ません。簡単でもありません。配当生活は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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