株式の売却

一度買った株は個別株であれETF・投資信託であれ一部の例外を除いて長期保有を前提にしていますが、想定通りの結果が出ずに売却する事はあります。評価損益がマイナスの場合は損を確定させる事(損切り)になる為、心理的に難しく躊躇してしまいます。プラスの場合でもその後の上昇や配当を見限る為、自身の判断があっているのか悩む事はあります。買う時は期待(希望)を持っているので抵抗は少ないですが、売却時は慎重な判断が必要になります。今回は株式の売却について考えて行きます。

ウォーレン・バフェット

神様バフェットが購入・売却した銘柄は嫌でも取り上げられます。なぜならバフェットは優良な銘柄を普通の価格で買う事を推奨しています。つまり購入銘柄は将来に渡って成長を期待出来る銘柄で売却銘柄(特に全数売却の場合)は成長の余地が無いと判断した事になります。バフェットの投資会社バークシャーは保有株数も多い為、バフェットの売却判断はそれだけ影響も大きくなります。バフェットには信者(個人投資家)も多いため、その投資判断にはおのずと注目が集まりそれが長期保有銘柄であればあるほど、影響は大きくなります。
そんなバフェットが2023年後半までにGM、J&J、P&Gを含む6社を全数売却、その他にアマゾンなどを一部売却した結果、バークシャーの投資待機資金は過去最高の1,572億ドル(日本円で約20兆円超)にまで積み上がりました。バークシャーの価値を最大限に高める事を一番に考えるバフェットが待機資金を多く持つ事はそれだけ優良な投資先が無い(少ない)と考えている為だと思います。しかしポートフォリオの上位銘柄に大きな変動はないのでバフェットが投資方針を変えた訳では無いと思います。これだけ影響を与える判断を常に下し続けるバフェットの意思の強さ(ブレない考え方)はすごいと思います。

ジェフ・ベゾス

先日、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏が同社の株式を売却(1,200万株)しました。その額は20億ドル超(日本円で約3,000億円)にのぼり、同氏は今後1年間で5,000万株を売却する計画を立てておりその額は日本で1兆円を超えると思われます。アマゾンの株価上昇でベゾス氏の個人資産は今年に入ってから3兆円も増えたと言われています。バフェットと違いアマゾン株ホルダー以外に影響を及ぼす事は少ないですし、そもそも3兆円上がって3,000億円売るだけなのでアマゾン株にも大きな影響は無さそうです。バフェットもベゾスもそれぞれの思惑で株の売却を行っていますが共通している事はより優良な企業、より有望な(可能性のある)事業に投資する為である事です。将来に渡って資産が増える事を目的にした意味のある売却をしています。

自身の売却

では自身は将来に向けて意味のある売却が出来ているのかと言うと、情けないですが出来ていないと思います。もちろん資産が増える事を目指していますが、特定口座よりもNISA口座の方が得だからとか今は半導体の調子がいいからとかざっくりとした考えで意思と言えるほどの強さは無い(少ない)と思います。損切り一つ取っても判断は遅く将来的に数千万円の資産を築こうとしているのに数万円の損切りに躊躇する様では暴落や低迷時に間違った判断をしてしまう可能性は高いでしょう。売る事が正解だったのかは未来にしか分かりませんが、評価損や損切りで悩んで証券口座を見てストレスを溜めるりも上昇を期待する銘柄に乗り換えて楽しみに口座を見る方が精神的にも楽になると思えます。

まとめ

自身の売却判断とバフェットやベゾスの売却を比べても意味は無いですが、個人もいずれは売却(取り崩す)する時は必ずやってきます。資産形成が順調に進んだ場合、多くの人は生活費などが必要になった時に取り崩し(売却)を始めると思います。しかし生活費に充てる分しか資産が無いのならそれでいいと思いますが、それ以上に資産がある人は『DIE WITH ZERO』(ゼロで死ね)を目指す(実現する)為に資産形成の段階から『意味のある売却』心掛けるべきだと思います。

信じた(購入した)銘柄への行き過ぎた信頼は身を滅ぼします。売却、損切りは自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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