週刊文春に松本人志さんの性加害問題が取り上げられてから一ヶ月、第5弾までが掲載されました。多くの人が関心を寄せていると思いますが次は週刊新潮から新たな性加害問題が報じられました。現役のサッカー日本代表でリーグ・アン(フランス)で高い評価を得ている伊東純也選手です。三苫選手や久保選手と並んで実力も人気もトップレベルの選手に降りかかった問題はサッカー界に大きな衝撃を与えました。内容と問題点を考えて行きます。
経緯
2023年6月に大阪で行われた代表戦後の夜、飲食店で飲み会が行われその後ホテルに行き問題の行為が行われた。女性側(2名)は同選手及びトレーナーに同意なき性行為(性加害)があったと主張し、弁護士を通じて謝罪を求めたが伊東選手側は性加害を否定(同意はあった)金銭による示談を提示し、示談内容に「口外禁止条項」を盛り込む事を求めました。女性(Aさん)はこの姿勢に反省や誠意が感じられないとして同席したもう一人の女性(Bさん)と共同で刑事告訴に踏み切りました。
問題点
伊東選手は金銭による示談を提示している事から性的行為があった事は認めており争点は性的同意があったかどうか(トレーナーは行為自体を否定)になります。当人同士の言った言わないは水掛け論なので客観的に見て判断されるでしょう。女性側はどの様な過程で飲み会からホテル、行為に至ったのかそしてその中でどの行動が同意無し(無理矢理)に当たるのか証明していく事になります。
疑問点
疑問に思う点もあります。飲み会には女性側の事務所社長も同席していたがホテルに移動する際に乗車を拒否され一連の流れから離脱しています。その際事務所社長はナゼ止めなかったのか?女性(Aさん)は飲み会への参加に対して「仕事につながらないなら行かない」と社長には報告している事が確認されています。つまりその時点(乗車)で仕事に繋がらないと感じたなら止めるべきです。もしその先に仕事可能性を感じて(あるわけないですが)行かせたのなら枕営業(性接待)を黙認したとも受け取れます。これは疑問点ではありませんが、やはり著名人(日本代表)を大事な時期(アジアカップ開催中)に告訴し、それを週刊誌が取り上げるとなると裏があると感じてしまいます。
週刊新潮
著名人のスクープと言えば「週刊文春」が真っ先に名前が上がりますがその分、訴訟や損害賠償のリスク(裁判や賠償)を常に抱えています。今回の件も週刊新潮としては大スクープを当てて売上や存在感のアピールにしたい所ですが、訴訟のリスクは高く万が一負ける様な事があれば廃刊など憂き目に合う可能性も充分あります。気になるの文春と新潮がライバル(と言うか中が悪い)関係なので文春のスクープにあせって記事を出したのであれば証拠の精査(充分な証拠かどうか)が出来ているか心配です。
現役日本代表のエースを国際大会の期間中に離脱させて、その記事が誤報もしくは証拠不十分だと判断されれば世論の週刊誌への風当たりは相当強くなります。一歩間違えば週刊誌の記者が狙われる可能性もあると思います。
刑事告訴と起訴・不起訴
今回は女性側が刑事告訴した事で状況はより深刻な物となります。刑事告訴をしたと言う事は警察が告訴を受理したと言う事です。当たり前に思われるかもしれませんが受理されるかどうかのハードルは高く受理されず終わるケースも多いです。警察は告訴を受理すると起訴に向けて捜査や聴取、逮捕・勾留して徹底的に調べます。徹底的に調べたあげく検察官が不起訴と判断すればそれまでの捜査が(言い方が悪いですが)全て無駄になります。 つまり受理したと言う事は刑事罰を与えるつもりだと言うことです。ここで起訴されると舞台は裁判所に移り有罪、無罪と有罪の場合は刑罰が決まります。しかし不起訴になればそこで全て終了、同じ罪で再度起訴される事は(ほぼ)ありません。
ご存じの方も多いと思いますが日本の刑事裁判で起訴された場合の有罪率は99.9%、つまり起訴=有罪です。告訴状の受理が一つ目の壁で、起訴・不起訴が二つ目の大きな壁になります。不起訴の判断として重要になるのが示談の有無です。示談により加害者が反省・謝罪し被害者がそれを受け入れている事になればそれ以上の刑事罰を免除する可能性が高いと言う事になります。しかし冒頭でもお伝えした様に被害者側が示談を受け入れず告訴に踏み切っているので示談の可能性は低いと言えます。被害者が納得する示談(和解)は性的同意が無かった(性加害があった事)を認める事になるのでそれは(ほぼ)有罪を意味します。
まとめ
今回は示談不成立(現時点で)、刑事告訴となったので行く所まで行く事になります。
①不起訴で無罪放免
②逮捕・起訴されて実刑判決
③刑務所行きを避ける為に全面降伏(性加害を認めて示談し、告訴取り下げ)
すでに伊東選手の代理人弁護士が逆告訴(虚偽告訴罪)で告訴状を提出し、受理されました。
つまり①の場合、今度は女性側が起訴・不起訴の立場になり罰を受ける可能性が高くなります。刑事罰が無かったとしてもおそらくネットで叩かれて(晒されて)メンタル崩壊で一生苦しむ事が容易に想像できます。 ②③の場合、伊東選手は確実に終わりでしょう。さらに多額の違約金や賠償金の支払いなど人生の終わりも見えるでしょう。この手の問題は選手生命はもちろん指導者の道も完全に閉ざしてしまうので致命傷になります。
嫌なら本気で断れば(逃げれば)いいという意見もありますが、実際には難しいでしょう。ただ思う事は参加理由はどうであれ夜の飲み会に参加してその可能性(性的関係)が本当に無いと思っていると言うのはにわかに信じられません。だから何をされてもいいと言う訳ではありませんがもし誰かに誘われて行くならその人の言質(何かあったら責任を取れるのか)を先に取る必要があると思います。それで被害を防げる訳ではありませんが抑止力にはなりますし、被害に遭わない一番の方法は行かない事です。
男性側も含め少しでもこの様な被害に遭う人が減る事を願います。飲み会への参加は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/
コメント