プロクター&ギャンブル

投資に明るくない方にはピンとこない人もいると思いますが『P&G』と言われれば聞いた事がある人は多いでしょう。言わずと知れた世界最大の一般消費財メーカーでそのブランド商品は世界中で販売されています。800億ドル以上の売上をほこり世界の時価総額ランキングのトップ30に入るこの大企業が株式市場においてどれほどの存在感があるか見て行きたいと思います。

基礎知識

一般消費財(日用品)の有名ブランドが数多く、洗濯洗剤のレノア、アリエール、カミソリのジレットそしてファブリーズと耳や目にするだけじゃなくて実際に使った事のある商品も多いと思います。
創業200年に迫る老舗企業で業界内での優位性は非常に高く、売上成長と共に長期に渡る配当の支払い実績はこの企業の安定性を裏付けるものだと言えます。
S&P500(企業規模と収益性)だけでなくダウ平均(30社)にも組み入れられている為、米国市場(経済)において重要な会社であると認識されています。

売上・収益

売上、収益は右肩上がりの一言でしょう。情報技術や半導体と言ったハイテクセクターに分類される企業と違って株価が一気に上がる可能性は低いですが、生活必需品や一般消費財などのセクターは好景気、不景気関係なく人々は繰り返し商品を購入するので業績の安定性が特徴と言えます。その中でここ5年で約20%程度の売上成長を記録しているのはこの企業のブランド価値の高さと優位性の証明であると言えます。最終益についても売上の成長に併せてしっかりと伸びており、配当を期待する人にとっても安心材料になるでしょう。

株価・配当

株価は長期的に見れば右肩上がりで成長しており、下落時も期間は短くその後もダラダラと低迷する事なく上昇に転じる事が多い為、ホルダーとしては安心の出来るディフェンシブ銘柄と言えるでしょう。ここ1、2年は上値の重たい展開が続いていますが、売上と利益の上昇を考えれば突破するのも時間の問題です。
また配当については安定感抜群の配当王銘柄で連続増配年数は65年以上、配当の支払いで見れば100年以上に渡って配当金を支払い続けています。また配当性向(利益の何%を配当しているか)は50~70%で安定的に推移しており、大きな余裕があるとはいませんが実績を考えれば充分に安全圏内と言えます。利回りは10年前くらいは3%前後でしたが近年は2.5%程度の為、高配当の部類ではありませんが、平均して5~6%の増配実績を今後も期待する事は可能だと思います。

ライバル

同セクターのライバル企業は日本で言えば花王やユニ・チャーム、ライオンといったあたりでしょうか。外資ではユニリーバあたりですが、米国市場でよく比較されるのはジョンソンエンドジョンソンやペプシコ、コカ・コーラなどになります。この3社とは配当(増配)や収益率などで比較される事はありますが、販売商品が被っている訳では無いので特に問題はありません。花王との比較表をよく目にしまが、売上はもちろん収益率に大きな差があり同社の圧倒的な優位性を示すだけになっています。
花王は日本を代表する企業でその実力は間違いありませんが、P&Gが強すぎる(安定的)だけなのです。

今後の見通し

ここまで長い時間を掛けてブランド価値を築いてきて消費者の信頼も厚い企業が失速するとは考えづらいです。もちろん市場に新しく魅力的な商品を提供し続けて行かないと見放される恐れはあります。しかし、強固な基盤があり収益が安定している為、研究開発にも資金を投入でき配当(増配)を続ける事で株主からの信頼も維持出来るならばこの会社に暗い未来を考える必要は無いと思います。配当系に限らず多くのETFに採用されるこの銘柄は市場並みの株価成長と市場平均より多くの配当を支払い続けるでしょう。

気が早いですが、連続増配100年は視野に入っていると思います。個別株への投資は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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