オルカン銘柄入れ替え

大人気の投資信託「オルカン」ですが先日、組入れ銘柄の変更が発表されました。銘柄の入れ替えは年4回(2、5、8、11月)行われるので珍しい事ではありませんが、少し気になる事があったので考えてみたいと思います。

オルカンとは

ご存じの方も多いですが、全世界株式(オールカントリー)を略して「オルカン」と言いますが日本では非常に馴染みがありパワーワードの様になっています。
余談ですが「オルカン」は日本では登録商標になっており、【MSCI ACWIに連動する投資信託『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』=「オルカン」】として2022年に登録されています。つまり日本では「オルカン」とは全世界株式の総称ではなく『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』事を指します。
では今回そのオルカンにどの様な銘柄入れ替えが行われたのか見て行きます。

除外・追加

101銘柄が除外され、新たに24銘柄が追加されました。除外数が少し多い様に感じますが構成銘柄数は約3,000の為、飛び抜けて多い訳ではなく時価総額ベースで考えればその割合はさらに少ないです。
むしろ追加24銘柄が少ないと感じています。世界的にインフレ(物価高)で売上が上がり株高傾向にあるので少し以外でした。そんな中でもインド株は除外がなく5銘柄が追加されました。やはり新興国の中でもインドの勢いは別格という事です。インドは同社の別指数「新興国市場」でも比重を高めており、まもなく20%に達する勢いです。

日本株

日本株は振るいませんでした。8銘柄の除外と1銘柄の追加と少し寂しい結果です。
新たに追加されたSCREENホールディングスは半導体市場の勢いにのって一気に株価が上昇しています。昨年11月から信じられないくらいの伸び方をしており、オルカンに採用された事でさらに勢いが加速しそうです。同社は世界トップクラスのシェアを誇る製品を複数持っている事が強みですが、中でも各半導体メーカーから必要とされる「表面処理技術」は今後、大きな利益を産み続けるでしょう。
除外銘柄は住友化学、王子ホールディングス、コーセー、オープンハウスなど馴染みのある企業が外れてしまいました。指数に組入れられる為には常に成長を続けている企業でなければ認められないと言う事です。

中国株

一方、中国株は除外の嵐で66銘柄が指数から外されました。追加は5銘柄です。原因は中国恒大集団の破綻問題を発端に不動産セクター全体の低迷から個人消費にも影響を与え結果として中国経済全体に悪影響を及ぼしています。そういった懸念から影響を受けそうな企業が一気に除外されました。

まとめ

今回のオルカンは中国を筆頭にアジア各国で激しい銘柄の入れ替えがありました。除外の8割以上、追加の6割以上がアジア地域でした。株式の世界は現在、米国一強の時代なのでアジアで大幅な入れ替えがあっても影響はあまり大きくないですが、今後は少しずつ変わって行くでしょう。中国の低迷はどうなるか不透明ですがインドの成長は間違い無く、その規模は世界経済(オルカン)にも影響を及ぼす事になります。今回の件で分かったのはインデックス投資では業績不振の企業はもちろん低迷を続けるいわゆるゾンビ企業も除外され常に新陳代謝が行われていると言う事です。プロの投資家なら自身で銘柄判断をしてポートフォリオを組み替えて行きますが、我々の様な一般的な個人投資家(素人)には難しい事ですし、時間的にもほぼ不可能だと言えます。それを自動でやってくれるインデックス投資はその点だけでも素晴らしいのに尚且つ手数料が信じられないくらい安いのであれば利用しない手は無いと強く感じました。

最終的にはインデックス投資に集約するのがベストです。ポートフォリオの入れ替えは慎重に。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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