オルカンってどうなの?

積立放置のインデックス勢にも大人気の『eMAXIS Slim全世界株式』(通称オルカン)。純資産総額は3位、株価は順調に右肩上がりで安心安全の投資信託です。コロナショックで一度は下がりましたが回復して以降は順調に伸びていて、今後も十分に期待出来る投資信託です。著名評論家や投資系YouTuberの中には新NISAの枠は全てオルカンでいいと言う極端な戦略を薦める方もいます。では何も考えずにオルカンだけ買ってればいいのか? ちょっと考えてみたいと思います。

オルカンの良いところ

純資産総額が多い。
これは大きなメリットで償還の心配が無い(極端に少ない)から生涯に渡って投資を続ける事が出来て取り崩しの計画も立て易い。若いうちはともかく歳を取ってからは考える事をなるべく減らしたいです。

信託報酬が低い。
当たり前ですが、手数料が安いに越したことはありません。設定当初から低い信託報酬ですが、ここに来てさらに下がるのは運用会社の努力に頭が下がります。ですが信託報酬を抑える事が出来る要因の一つとして純資産が順調に増えているからで純資産総額の恩恵でもあります。

分散が効いている。
米国が衰退しようが、インド・中国が世界の覇権を握ろうが経済成長の恩恵を受ける事が出来ます。
また多くの企業がグローバル化で自国以外での利益を確保し成長している為、特定の国で損失(衰退や極度なインフレなど)が出ても企業は生き残ります。

オルカンの悪いところ

ほとんどありません。なぜなら純資産総額も信託報酬の低さもトップ3に入るからです。長期で投資するにあたってこれ以上の安心材料はありません。
強いて言うならば期待リターンはあまり高くありません。しかし長期で投資するなら充分なレベルでオルカン一本で考えるなら3~4%程度が妥当なところです。20~30代前半で投資を始める人には良いかもしれませんが、入金期間が10~15年程度しか取れない40代後半以降の人は入金額をだいぶ増やさないと(月10万以上)厳しいです。

分散は本当に効いているのか?
国、地域の分散はされているがポートフォリオが全て株式だと下落時は厳しいです。別のアセット(債権や金、不動産など)を持っているのであれば違いますが、それらにも投資する余裕のある人は少数だと思います。 コロナショック時の安値は直近の最高値から見れば30%下落しています。結果として1年経たずに戻しましたが2年戻らない可能性も十分にあります。
ポートフォリオをオルカンと現金で5:5の比率で維持して目標金額まで貯める事が出来るなら下落時のダメージも抑えられ、更なる買い増しも可能なので資産運用としては充分なレベルだと思います。

結論

結論は当然『アリ』です。株式投資をする上で下落のリスクは何を買っても付いてまわるもので完全に回避する方法はありません。回避不可の下落リスクを除けばオルカンでの長期運用という選択は投資において正解と言って過言では無いと思います。
間違わないで頂きたいのは正解とは失敗しない(最終的にマイナスにならない)事と少しでも資産を増やす事なのでこれ以外にも正解はありますし、オルカンのリターンで満足出来ない人は資産をより多く増やす為の答え(大正解)を探す必要があります。それでもリスクの事を考えるとオルカンに別の正解を組み合わせたポートフォリオを構築する方がより正解に近づく事は確かです。
手数料(信託報酬)においても今後さらに下がるか分かりませんが、純資産総額が増え続けている以上証券会社のポイント制度も含めて悪くなる可能性は少ないと考えられるのでオルカンへの投資は安心して続ける(始める)べきだと思います。

終わりに

オルカンが非常に優秀かつ人気の商品である事に疑いの余地はありません。オルカン一本の投資戦略も間違いではありませんし、悩んだ結果よく分からない商品に手を出すならオルカン一本に絞る事が得策です。
ただオルカンであれ他の投資信託や個別株であれ、購入する際はどういった内容の商品なのか何を目指して運用されているのかを理解する事は大事です。勉強をしてくださいと言う訳ではなく、各々の投資信託には『目論見書』や『運用報告書』と言った書類の提示が義務付けられているので最低限それを読む事は実践してください。そして極力、日々の株価チェックはせず貯金と同じ感覚で積み立てる事をお薦めします。

悩む時間を減らしたい(無くしたい)人はオルカン一本です。投資信託は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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