ふるさと納税

ふるさと納税制度が出来ておよそ15年が経ちました。最近ではふるさと納税サイトのテレビCMを見る機会も増えました。特にこの10年は利用者、利用額共に右肩上がりで伸びており多くの人がその恩恵を受けています。多少の手間をかけるだけでほぼ確実に得する事が出来るこの制度ですがまだまだ利用されてない方も多い様です。今回はふるさと納税の利用状況と何がお得なのか、そしておススメの返礼品を紹介したいと思います。

ふるさと納税

ふるさと納税は
①現在住んでいる自治体以外の自治体に寄付をする。
②そのお礼として返礼品(特産品など)を貰う。
③寄付額-2,000円が翌年の住民税から引かれる。
どうせ払う税金の一部を前倒しで払い返礼品が貰えるので返礼品の価値が2,000円以上であれば実質的に得した事になります。所得に応じて上限額があるのでやり過ぎてしまうとお得度が下がりますが、それ以外では個人にデメリットはほぼありません。お得になった分のシワ寄せは住んでいる自治体の税収が減る事です。露骨に住民サービスが悪くなる事は無いと思いますがその可能性は一応あります。

規模

ふるさと納税の利用によって動いたお金は令和4年度実績でおよそ1兆円にもなります。開始当初は伸び悩みましたが楽天が参入(楽天ふるさと納税)したあたりからネット通販感覚でふるさと納税が行える様になり一気に広がって約10年で100倍近くになりました。しかし総務省が出しているデータでは住民税の控除適用者は約891万人しかいません。もちろん総人口ではなく働いていない人(子供や高齢者)や住民税を払っていない人(パートや専業主婦(夫))はそもそも控除されないのでそれらの人数を引く必要はありますがそれでも2~3割程度の人しか利用していない事になります。1兆円という充分に大きい規模ではありますが、利用人数から考えれば少なく見ても2倍の規模にはなると思います。

気を付ける事

基本的にはお得な制度なので書類の提出などを忘れない限り損する事はありません。各サイトのポイントを最大限に貰うなど完璧を目指すと難しいかもしれませんが、普通にやれば充分恩恵を受けられます。気を付ける事は買い方(寄付の仕方)ではありません。 先払いをして後で税金が安くなるのでサラリーマン(給与所得者)は翌年の月々の手取り額が少し増える事になります。この増えた手取り分を残しておいてまたふるさと納税に回すサイクルが大事です。サラリーマンは給料が増えたと思わない様に気を付けましょう。個人事業主は年度によって収入の波があるので自身でやりくりする必要があります。

懸念点

利用者にとってデメリットがほぼ無い制度ですが、心配する点が無い訳ではありません。
一つは自治体格差です。住民税などの地方税は当たり前ですが人口が多い都市、高収入者が多い都市に沢山納税されます。この自治体格差を減らす為(税収の均等化)にふるさと納税制度が始まりました。考え方は良いのですが、大都市の税収の減り方(控除額)は異常です。上位20の市区町村は全て政令指定都市か東京23区で、その中でも5番目に減収額が多い世田谷区は人口比率からすると一番キツイと言えるくらい突出して税収が減っています。実際に区長自らこのままでは耐えられないと言って国に制度の改正を求めています。また名産品の少ない(知名度が低い)自治体も伸び悩み苦しい状況です。税収が増えている自治体についてはそれぞれの努力は素晴らしいですが、特定の自治体に偏っており人口に対して寄付金が入り過ぎじゃないかと思います。自治体に入る額も人口ベースで一定の制限を設ける必要があると思います。過剰な住民サービスが行われる自治体が出てくる可能性はありえます。

二つ目は収入(所得)格差です。多くの人が恩恵を受けれる制度と言いましたが、所得により寄付の上限額が違う為、高収入の人は多くの返礼品が貰えます。高収入の人に文句が言いたいのではなく政府が格差を無くすと言って置きながら格差を認める政策をしている事がどうかと思います。資本主義社会なのだから格差はあって当たり前です。無くすなんて言わなければいいのに。

おススメの返礼品

ここからはおススメの返礼品を紹介したいと思います。いずれ使う日用品を貰って日々の生活費を減らしたり、還元率の高い(お得度の高い)返礼品を狙うなど色々な考え方がありますが、個人的にはせっかくなので自分では買う可能性が低い物やその地方にしか無い名産品を選びたいと思います。

もつ鍋

もつ鍋は九州地方を中心に多くの自治体が出しています。いくつかの商品を頂きましたが「若杉」と「やまや」が美味しかったです。「やまや」は味はもちろん、名物の明太子が付いたセットもあり間違いありません。「若杉」は味はもちろん抜群ですが、麺や薬味を省いてもつを大容量(+スープ)にしたセットが好きで「せっかくならいっぱい食べたい 」という人におすすめです。10人前でもそんなに嵩張らないので保管(冷凍)も大丈夫だと思います。

干物

これは全国の多くの自治体で出されていますが、数種類入っている物が多く色々な味が楽しめますし、量も多いので周り(親など)にお裾分けするのありだと思います。 「のどぐろ」や「きんき」など普段食べない高級魚に挑戦するのもいいと思います。中でもおススメは北海道の「ほっけ」です。都会ではあまり見かけない大きいサイズの物が食べられるのでリピートしています。ただ干物(セット)は冷凍庫の場所を取ります。サイズもまちまちなので小さい冷凍庫だったり、周りにお裾分け出来ない人はよく考えてからの方がいいと思います。

お菓子

最後はお菓子です。各地に名産があるのでここではピンポイントで2点紹介します。
1つ目は山形県上山市の「かみのやまシュー」です。ふるさと納税では数か月待ちと言う大人気の返礼品です。5,000円以下で申し込めるので金額的な負担も少なく忘れた頃にやってくる楽しみもあります。味はもちろん抜群です。

2つ目は京都府京都市の「笹屋伊織の幻のどら焼」です。筒状になっておりどら焼きなのかと思ってしまいますが、間違いなくどら焼きです。そもそも毎月3日間(20、21、22日)しか販売しておらず買いに行くのもハードルが高いです。オンラインショップでも買えますが、予約販売で商品は毎月に20~22日に届くように発送されます。ふるさと納税でも注文翌月の22日が発送日と徹底されています。高齢の方にも喜ばれると思います。味はもちろん抜群です。

終わりに

ふるさと納税は格差などの問題点もありますし、以前にはやり過ぎた自治体が総務省から勧告を受けた事もあり、制度は少しずつ変わって(厳格化されて)います。いつまで続くか分かりませんが、ふるさと納税の為に製造・生産量を増やした業者も多々いる為、すぐに無くなる事はないと思います。
賛否はありますがお得な制度である事は間違いないのでまだ試した事のない人は一度試されてはいかがでしょう。

知らない地方の特産品を見つけるのも楽しいです。ふるさと納税での節税は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/

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