また新しい名称が出て来た様です。現在の株式市場のテーマといえば生成AIです。それにまつわる有力企業5社で『AI5(アイゴー)』です。投資界隈に関わらず何かを一纏めにして名称を付けるのはよく行われる事ですが、株式市場では移り変わりが非常に早く・激しいです。今回は株式(投資)市場における名称を時代毎に振り返りながら新名称を見て行きましょう。
2000年以前
1980年代に経済(株価)成長のピークを極めた日本のバブルが弾けたのが1990年代初頭。信じられないかもしれませんが日本の金利が1年ちょっとの間に5回も上がり、6%台まで上昇しました。1980年代は日本の時代といって過言ではありません。日本が弾け飛んだ後の1990年代はドットコムバブルに沸きました。インターネットが広がり始めて米国企業を中心に「.com」と付けば正義の様な時代がやってきます。しかし法律や環境整備が追い付いておらず、インターネットリテラシーも低い状態だった為、多くの人が実態の無い(分からない)物に多くのお金を注ぎ込み、泡と消えました。1990年代はかりそめのインターネット(米国)時代と言えます。
2000年代
ドットコムバブルのダメージが残る米国にさらなる追い打ちをかけたの2001年の9月11日に起こった「アメリカ同時多発テロ」です。世界に衝撃を与えたこの事件は米国経済にも大きな影を落としました。そして台頭してきたのが『BRICS』です。BRICSとは2000年代に著しい成長を遂げた5ヵ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の頭文字を取って造られた造語になります。それまでの世経済を引っ張ってきた米国と日本が低迷したあと、広大な国土と人口を誇るこれらの国が台頭するのは必然だったと言えます。
2010年代
2010年代は完全なる米国の時代です。ドットコムバブルと同時多発テロのダメージから復活を遂げようとした2008年に起こった『リーマンショック』(投資会社リーマン・ブラザーズが破綻)によって世界は金融危機に陥ります。しかし米国発で世界に広がったこの問題からいち早く立ち直ったのも米国でした。
現在まで多くの影響を及ぼす『GAFAM』が一気に急拡大します。マイクロソフトソフトの復活、アップルとアマゾンの躍進、グーグルとフェイスブック(現メタ)の誕生と世界中にユーザーを持つ巨大IT企業がインターネットの力と共に急激な成長を成し遂げました。2010年代は米国一強『GAFAM』の時代でした。
2020年代(前半)
米国の時代が終わり、再びインドや中国の時代がやってくると多くの評論家などは予想しましたが、2020年に世界を襲った新型コロナウイルスによって人々の動き(経済活動)が止まり、リモートワークが増えた結果、GAFAMの勢いは落ちる事はありませんでした。むしろその勢いは強く、需要が増えた為に半導体企業(エヌビディアなど)にも大きな波がやってきました。コロナが収まりを見せ、人々の行動が回復しつつある今もその流れは続いています。2020年代前半はテスラを加えた『マグニフィセント7』の時代です。
2020年代(後半)
ここから数年は生成AIの時代を迎えます。その主役はエヌビディア、マイクロソフト、アドマンスト・マイクロ・デバイセズ、台湾セミコンダクター、ブロードコムからなる『AI5』と言われています。台湾セミコンダクターは中国当局の動きでどうなるか分かりませんが、それ以外の4社は現時点でも米国の上位に名前を連ねる大手企業群です。米国引いては世界経済を引っ張って行く可能性は非常に高いと思います。
終わりに
これからは時代の移り変わりがさらに早くなる為、何がやってくるのか予想出来ません。現在のトレンドとしては冒頭に説明した生成AIですが、メタバース(仮想現実)や宇宙産業に大きな期待が寄せられ開発に大きな資金が流れています。『AI5』以外にもメタバースや宇宙産業に関わる新しい造語も生まれてくると思いますがイノベーションを起こすほぼ全ての産業で半導体が関わってくるので2020年代の総称は『半導体』を含んだ言葉になると予想します。あと10年、少なくみても5年は半導体が最強セクターであり続けると思います。
はたしてどんどん賢くなるAIを賢く使う事は出来るのか?AIの利用は自己責任で。
宜しければ応援お願いします(^^)/
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